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2019/06/10

「インバウンド」に求められる事。

カテゴリー:スタッフブログ 加藤社長ブログ

インバウンド(外国人観光客の消費)を多く受けるには、魅力のあるものが必要です。

日本が誇れる、海外の人が欲しがる「もの」とは何でしょうか?

戦後の日本は、物づくりに邁進し、新しいものを生み出す努力をしてきました。

日本にあった古いものを捨て、欧米で生まれた新しい価値をより高める事で、世界に認められる輸出大国となったのです。

例えば、家電、自動車、鉄鋼など、全て欧米で生まれたものでしたが、それを改良し、高品質、低価格を売りに、特に世界一の市場である北米で売れました。

当時世界第2位の経済大国になり、現在でも第3位で、対外純資産は世界一を27年続けています。

でも一方で、長く続く経済停滞は、今まで通りの「ものづくり」だけでは打ち破れません。

物づくりは、中国や韓国、東南アジアに移り、最先端技術も論文の数や設備環境の充実度などから、米国ばかりでなく中国に大きく水をあけられた形です。

長期低迷経済下の中で、教育分野の投資を怠った「付け」が顕著になってきました。

それはそれで、もう一度立て直す必要がありますが、ここでは別の視点で見たいと思います。

 

これからの「インバウンド」に求められる事。

アジアだけでなく世界中の人々に何度も日本に来てもらうには、そしてお金を使ってもらうには、日本独自の文化とそれにつながる「ものづくり」が必要だと思います。

かつて、江戸時代から明治になって、外貨を稼ぐため陶磁器を輸出しました。

陶磁器は、ヨーロッパでは「チャイナ」と呼ばれるくらい、中国製が有名だったので、その最高峰「景徳鎮」を真似た「有田焼」や「九谷焼」が色の鮮やかさもあり、ヨーロッパの富裕層に受け入れられました。

ところが、そのものよりも彼らを喜ばせたものがありました。

それらを包んであった紙が、彼らには驚きのものでした。

「浮世絵」です。

江戸時代から「浮世絵」は庶民の物でしたから、明治時代にはほとんど無価値のような存在だったのではないでしょうか?

包み紙になるくらいですから。

ヨーロッパでは既に「リトグラフ」が立派な芸術と認められていましたから、遠い彼方の

文明的に下に見ていただろう日本という国から、色も鮮やかにリトグラフ(浮世絵)が、何と「包み紙」としてぞんざいに扱われているのですから、驚いた事でしょう!

 

そうした江戸時代を通して日本独自で発展昇華したものは、明治時代以降急速に失われました。

日本刀は、今でも世界中に愛好家が大勢いますが、廃刀令や太平洋戦争によって、途方もなく多くの名刀が失われました。

織物や、和紙、盆栽、酒造りなども細々と伝わる程度なのに対し、世界からはその希少性(他に類を見ない技術)を求める人たちが増えています。

ただ私たちは、その価値を見出せなくて、見た目の経済活動に走ってしまいました。

まだ間に合うでしょうか?

インバウンドで真に求められるのは、その国の文化であり、その国の成り立ちです。

遺跡や観光地では、中国やイタリアに勝てるとは思えません。

しかし、景徳鎮はもう作られていないのに対し、有田焼は今も残っています。

絹織物の和服は、世界中のどこにもありません。

和紙は、貴重な資料や絵画を保存するうえで、なくてはならない補強紙です。

フランスのワインにも匹敵するほど日本酒の評価が高まっています。

それどころか、メイドインジャパンのウイスキーが、プレミアムを付けて売れています。

 

インバウンドは、「日本に行かなくては手に入らないもの、事がある」ことで、リピーターが生まれ、付加価値のある産業が生まれるのでしょう。

ニートや引きこもりが社会問題になって久しいですが、こうした手作りの、手仕事の産業こそは、日本人の本質的気質に合っていますから、大会社や組織になじまない人たちでも希望がもてる仕事があるかもしれません。

なぜなら、そこに日本の、日本人のアイデンティティーがあるから。

 

21世紀に入り20年が経とうとしています。

通信インフラが急速に発達し、携帯電話から携帯コンピュータになり、コンピュータ自体も

通信機能と同時配信機能を持ち、そのソフトは車の自動化(無人運転)も視野に入る一大産業革命が起きています。

しかし、行き過ぎたIT社会は、簡単に社会的疎外感を作り出すことになります。

ネットの炎上や、ネットいじめなど、顔を出さずに人を攻撃できる武器でもあるのです。

人の心は、もっとデリケートで多様性に富み、感受性があります。

芸術や職人の至高の技術は、感性無くしてはあり得ません。

また、そうした機械では実現不可能なものを創るのが、人間なのです。

私たち日本人は、幸いなるかな先人たちの残した世界に比類ない技術を多く持っています。

物づくりのアイデンティティーを受け継ぎたいものです。

まだ間に合うかしら?

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