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2014/12/11
安心、安全な家とは?
カテゴリー:先代社長のブログ
注文住宅を謳う会社のキャッチコピーに「安心、安全な家」などの文句がよく見かれられます。
「安心」とは、地震や台風などの自然災害に強い家のことでしょうか。
それならば、耐震性能や耐風圧性のレベルを明示する方が、より判り易いですね。
もっと判りにくいのが「安全」と言う言葉。 何を指して「安全な家」とするのでしょう。
ここでは防犯や耐震性能を「安心な家」に分類するとし、<健康を損なわない家>が「安全な家」と仮定します。
<健康を損なわない家>の対局に<損なう家>が有るわけですが、それはどんな家でしょうか。
10年ほど前に<シックハウス症候群>と言う病名が業界を騒がせましたが、世間的にはそれほど大きく報道されませんでした。
原因は、病状の出る人とそうでもない人が存在することもありますが、大きな問題にならないように、マスコミ(ほとんどの企業がスポンサー)を抑えたかもしれません。
<シックハウス症候群>の正体は、新建材と呼ぶ合板やビニールクロスの成分から排出される<VOC>(揮発性化学物質)が人体に影響を与え、めまい、吐き気、倦怠感などを引き起こすものです。
2005年に室内で使われる<VOC>発生物質の使用制限が決められ、かつてよりは抑制されましたが、全くなくなった訳では有りません。 今でもビニールクロスからは発散していますし、合板もまたしかりです。
接着剤や可塑剤が主たる原因ですが、家具もかなりの量放出しています。
シックハウス症候群の厄介なところは、一旦発症すると、僅かな量にも反応するようになってしまう点です。
花粉症の方はご存じでしょうが、一種のアレルギーに似た反応を示すのです。
しかも、確実に自律神経に作用し、肉体と精神の双方に影響を及ぼします。
また、花粉症と同じように、ある日突然反応するようになります。
そうした新建材を使用した家をハウスメーカーや一般注文住宅会社は、顧客に説明無く販売しているのが実情です。
何となく、「自然素材が良い」と思って頼まれるのでなく、なぜ「自然素材」が良いのか理解した上で採用するのとでは、ずいぶん開きがあるのではないでしょうか。
もちろん、使用する側の住宅会社もその点を充分理解して取り扱わなければいけません。
安全な家のその1は、シックハウス症候群にならない家についてでした。
次回はその2、<カビとダニの発生を防ぐ家>につて書いてみます。