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2018/07/31

体への安全性

カテゴリー:体への安全性

 

断熱性能のコラムや気密性能のコラムにも書きましたが、住宅の性能、特に気密性能を高める事は、内装仕上げや、家具などの材料、塗料などに気を付けなければいけません。

本来、家族を守るはずの住宅が、病気を発症する原因になるなんて、本末転倒もいいとこ。

 

ところが、日本の住宅会社は無頓着です。

ハウスメーカー然り、建売りは当然の事、多くのビルダー(工務店、建築会社)もほぼ全ての建物が、ビニールクロスや合板フローリングを使用しています。

シックハウス症候群は、花粉症と同じように、「なった人しか分らない、誰でもがなる訳でもない病気」です。

そのため、その深刻さは、それ程知られていません。

花粉症は、その時期が過ぎれば嘘のように開放されますが、シックハウス症候群は、家に居続ける事で、より深刻化します。

根本的な違いは、花粉症がアレルギーの一種であるのに対し、シックハウスは揮発性化学物質の影響によるもので、ある種の神経細胞に働く毒であるという事です。

つまり、花粉症は直せば、その後の悪影響はありません。

シックハウスは、神経を侵されることになるわけですから、治ることは有りません。

風邪やインフルエンザのように、罹る人と罹らない人が居るのも確かですが、敏感(弱い)

人ほど罹り易いのも事実です。

環境が良い場所に移れば、症状は改善されますが、新築時のVOCが半減するには、5年、10年の歳月が必要です。

風邪を引いたような症状から、頭痛、めまい、吐き気、不眠、涙が止まらない(眼痛)

等の複合的な自覚症状や、やる気が無くなる倦怠感まで、それが住宅に問題があるとは思えないような症状が「シックハウス症候群」です。

 

では、どうすれば防げるのでしょう?

 

発症してからの対策はとても難しいのですが、新築時に気を付け、VOC(揮発性有機化合物)を発生させる内装材を極力避けることで防げます。

最も多く発生しているのが、ビニールクロスではないか?と考えています。

ビニールクロスは、2重構造になっていて、裏紙の上にビニールが貼ってありますが、

模様をつけるために可塑剤のフタル酸エステル(発泡させた合成樹脂)が使われ、燃え難く(難燃処理)する為に、リン酸エステルが使われています。

これらは、環境ホルモンを発生させ、シックハウス症候群の原因の一つとされています。

また、合板フローリングには、ホルムアルデヒドを含んだ接着剤が使われています。

そして、忘れてはいけない物に、塗装が有ります。

市販されている塗装用塗料のほぼ99%は石油系塗料です。

と言う事は、揮発性有機化合物から出来ています。

何故なら、乾燥が早く、皮膜をつくり易く、固まったら強いからです。

人体に影響が無いとしたら、とても優れた物ですから、是非使いたいです。

しかしながら、残念なことに大量のVOCを発生します。

揮発性ですから、割と短時間に抜けるのですが、高気密住宅の事を考えると、極力避けたいですね。

手摺りとか、家具の一部とかのごく限られた面積であれば、絶対ダメとは言い切らなくても良いでしょう。

基本的は、自然塗料をお薦めします。

K’z-HOMEは、無垢の床や枠、ドアなどを塗る塗料として、オスモカラー、リボスを標準仕上げとしています。

オスモカラー、リボスはどちらもドイツの工業規格、日本の食品衛生試験に適合し、幼稚園、学校などの小さなお子さんが万一舐めても安全な塗料として使われています。

無垢材と同様に、シックハウスに係る建築基準法の使用制限告示対象外製品です。

 

高気密住宅には、VOCを発生させる内装材を使ってはいけない。

これが、K’z-HOMEの基本姿勢です。

その為、引き渡し時に、VOC測定をしてお客様にデータをお渡しします。

厚生労働省が定める主要5品目、ホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレンの値を、12時間閉め切った空間に、強制吸引で集めた空気から測定します。

それぞれの値が、厚生労働省が定める数値の1/10以下になる事を目標としています。

5年間全棟での結果は、概ね1/5以下~1/10以下で推移しています。

 

シックハウスの他にもまだある危険

 

人の命を守るはずの家が、かえって危険を招く事にもなるのは、シックハウス症候群だけではありません。

「ヒートショック」「屋内熱中症」がそれです。

ヒートショックは、最近よくテレビ番組などでも特集されたりしていますが、建築の立場から改めてお話します。

断熱性能の低い家や、部分暖房が中心の家では、リビングは快適な温度にするものの、一歩廊下に出たりトイレや浴室に入ると、外気温と変わらない温度に血管が収縮して、血圧が急激に乱高下することで、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こすのが「ヒートショック」です。

 

トイレや浴室、脱衣室は北側に配置されることが多く、リビングは南側になります。

ただですら温度差が出ることになりますが、リビングには暖房器具が有り、寝室の布団の中は、体温で暖められています。

25℃近く有るところから、いきなり外気温に近い一桁温度帯(5℃~10℃)のトイレや、脱衣室に入ると、その差が15℃以上も有り、高血圧症状が無い方でも、危険と言わざるを得ません。

 

冬の寒さから起きるのが「ヒートショック」なら、夏の暑さで引き起こされるのが「室内熱中症」です。

室内熱中症は、直射日光を浴びていないにもかかわらず、汗をかく事で脱水状態になり、意識を失って、その後も体温調節に異常をきたした体が高熱になり、脳や腎臓などの多臓器不全に陥る怖い病気です。

室内にいると、まさか「熱中症」になるとは考えませんから、電気代を惜しみ冷房装置を使わずに、発症する例が後を絶ちません。

屋外と違い、汗の出方がゆっくりな為、脱水状態になっている事に気が付かないのです。

高齢になると、気温差に鈍感になり、自らは暑いと感じない方も多く、自発的に冷房を付けないのも特徴です。

もちろん、5歳以下の幼児はもっと危険と言えますから、小さなお子様の留守番には是非気を付けたいものです。

 

人生100年の時代に

 

2050年、日本人の平均寿命は100歳を超える、と言われています。(諸説有ります)

2016年現在の日本人の平均寿命、女性87歳、男性80歳ですが、私たちの廻りに90歳、

95歳を超えるお年寄りが随分と増えてきました。

2050年は遠い未来ではありません。現在30歳~40歳の方が80歳になる40年~50年後には確実に100歳が当たり前の時代になるのです。

但し、日本人の健康寿命(自力で元気に暮らす)となると、およそ10年間を平均寿命から引き算しなくてはならないそうです。

つまり、人生の1割が、寝たきりや介護が必要な状況なのです。

これでは、せっかく長生きしても、本人も辛く、回りも大変です。

その原因の一つに、ヒートショックや室内熱中症などの、生活環境問題が有るのです。

ヒートショックが原因で亡くなられる方が年間1万7千人にも及びますが、亡くならないまでも、重い後遺症を受けてしまう方の人数は、その何倍も推定されます。

交通事故死で亡くなる方が、年間4千人と言われますが、事故の後遺症を受ける方が、死亡者の何倍も存在するのと同じです。

熱中症も、レベルⅢになった(脱水症状で意識を失い、体温調節機能が働かなくなる)方の死亡率は30%以上に達し、生還しても脳に後遺症を残す可能性が高いそうです。

ヒートショックも室内熱中症も、とても怖いですね。

70歳以上になっても「安心して暮らせる家」にするには、どうすればいいのか?

100歳までを健康寿命として暮らすとすれば、30年もあります。

誕生から考えると、成人式も過ぎ、アラサーと呼ばれる時までの時間です。

結構長いですね。

もしもその間を健康で元気で過せれば、とても素敵な人生ではないでしょうか?

また反対に、寝たきりのような、要介護状態の残りの人生は、想像したくありません。

少なくとも、その原因がご自分の暮らす家であってはなりません。

 

次に、快適に住まう次世代の必須アイテム「全館空調システム」について御覧下さい。

 

 

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