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2019/07/12
屋久島に行ってきました4
カテゴリー:先代社長のブログ
永いこと憧れていた屋久島だったはずが、縄文杉も見ずに撤収の運びとなったのですが、
その帰り道、縄文杉を無事見届けた人達は寡黙で、お通夜の行進のようでした。
私はといえば、やはり「途中リタイア」の家内と一緒に賑やかにおしゃべりしながらの下山をするという、いささか不謹慎なことになりました。
でも、行きには気が付かなかった美しい景色、きれいな水(雨水がそのまま飲めるほど)。
火照った筋肉を冷たい川の流れでクーリングさせていた時のシーンが、先日の大雨の映像を見ていて思い出しました。
近くに橋があったのですが、周りには川上から流れてきた巨岩がいっぱい。
それを見て、インストラクターの方と「もし大雨が来たら岩が流されて橋桁が壊れるかも」なんて話をしていたことを思い出しました。
幸いなことに、先日の大雨ではそのような被害は出なかったようですが、自然が豊かな反面
そこに手が加えることは、大変な危険が伴うことを感じました。
そこから2時間ほどを掛けて、出発地である山小屋に着いた時は、既に18時を回っていました。
ここまで昨年の夏の屋久島登山(トレッキング程度)を書きましたが、屋久島にはちょっと縁があって、私が創業間もない頃の今から30年前(1988年)に、屋久杉を使った家を建てることになりました。
場所は静岡県三島市、富士山が見える丘です。
屋久杉は、名前こそ「杉」とありますが、その重さはヒノキ以上。
硬さも広葉樹並みの硬さがありました。
当時は、現在のような厳格な管理がされていなくて、林道建設や倒木の処理などで、屋久杉も民間の手に入る(コネがあってですが)ものでした。
柱材として240本の屋久杉を使った豪邸は、完成させるのに1年以上かかりました。
そして今年、弊社の取引先である「T社」が、屋久島の杉を使ったデッキ材を販売し始めた、という情報が入ってきました。
それと同時に、私が調査している「液体ガラス」の試験体は屋久島を舞台に展開していて
木材にとって日本で最も過酷な場所として選ばれたそうです。
確かに屋久島にいる人に聞くと、「屋久島は湿度が半端ないので、木造だと白蟻の被害が酷く、コンクリートではカビが酷くて暮らせない、家が長持ちしない」と言っていました。
「液体ガラス」の実験は昨年から始まって、今年で2年になるそうです。
南海の孤島である屋久島とのにわかな縁を感じざるを得ません。
この秋にも「屋久島杉を使った液体ガラス加工したウッドデッキをお届けします。