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2020/02/15

【1】全館空調元年となるか?(中途半端な住宅性能では全館空調に向かない)

カテゴリー:全館空調

今年に入り、ハウスメーカーのコマーシャルに「家中丸ごと空調」のテーマが多くなった気がしませんか?

冬になると、ヒートショック問題がクローズアップされ、室内温度差が気になりますね。

 

以前ブログで挙げた頃は、交通死亡事故が年間4千人、ヒートショックによる死亡と思われるのが1万6千人で、約4倍とご紹介したいと思いますが、交通死亡事故は3215人まで減少したのに対し、ヒートショックでは1万9千人以上ということです。

5年で4倍から6倍になってしまったことになります。

自動車社会は、車の性能や飲酒運転の厳罰化が効果を挙げたと思われます。

ではこの間、住宅はどのような安全策をしてきたでしょうか?

「殆ど何もしてこなかった」のが現実ではないでしょうか。

交通死亡事故は確かに悲惨で事故そのものが大変なインパクトが有ります。

高齢者が多いとは言うものの、幼い子供や働き盛りの人にも起きます。

その点、ヒートショックの特徴として、高齢者が大半を占め、75歳以上ともなれば、

「死亡原因の一つ」くらいに捉えられている、とも言えます。

しかし、肺炎や癌などの病気には予防や治療を受ける事が出来ますが、突然やってくる

「ヒートショック」には、薬の予防が出来ません。

まして「ヒートショック」は病名ではなく、原因ですから、実際の病名は「心筋梗塞」や

「脳梗塞」「動脈瘤破裂」などの緊急性が非常に高いものです。

「交通事故」が死因ではなく「脳挫傷」や「内臓破裂」「失血死」などと同じです。

そしてどちらも、生還しても多くの人が後遺症で苦しみます。

特に「脳梗塞」は半身不随や寝たきりに陥りやすい病気です。

 

日本人の平均寿命は1950年に男性が55歳、女性が59歳の統計以来一貫して伸び続け、2018年男性81.25歳、女性87.32歳まで右肩上がりです。

70年間で男性が26年、女性は28年も伸びています。

今後も医療の発展、健康意識などから伸び続けると考えられています。

周りにも90歳超えの人や70歳以上でも健康そうな人があふれています。

2030年頃には男性90歳、女性の95歳超えは当たり前になっているかもしれません。

私の母が10年前に他界しましたが、95歳でした。(10年前です!)

でも肝心なのは、単に長生きすることではなく「健康に長生き」することです。

ヒートショックは高齢者が多いのですが、その時点で「健康な方」がなるのです。

寒い脱衣室からいきなり熱い浴槽に浸る時、血管が急激に拡張して小さな血隗が脳や心臓の血管に詰まるのです。

寒いトイレで、用を足す時に血圧が下がり同様なことが起こります。

それでなくても、温度差が激しい家で暮らす事により、体に常にストレスがかかり

免疫力の低下を起こし、ウイルスなどの外敵への抵抗力を弱くしてしまいます。

 

ヒートショックは冬の問題ですが、建物ごと空調するメリットは夏にもあります。

異常気象ともいえる昨今の日本ですが、特に「夏の暑さ」が大変です。

百葉箱のような条件で35℃超えは当たり前、地面や屋根表面は目玉焼きが出来そうです。

そんな暑さになると、室内でも熱中症にかかる人が増えてきます。

温度と湿度は相関関係にあり、温度が低くても湿度が高いと人体は暑く感じます。

その反対もしかりです。

日本の夏は基本的に湿度が高く、締め切った室内は高くなる傾向になります。

室温30℃、湿度80%ですと、実際の体感温度は非常に高く感じ、体熱を下げるために「汗」をかくのですが、湿度が80%もあると体から蒸発せず、更に熱く感じます。

次第に体内から水分が失われ「脱水症状」を発症します。

これが「熱中症」です。

 

では、建物ごとの冷暖房「全館空調」と個別冷暖房とどう違うのでしょう?

冬のヒートショックは前述したので、ここでは夏の冷房効果について考えてみます。

 

建物全体を冷房するには、絶対的に必要なことが有ります。

気密性と断熱性です。

これを無視して、冷房機器の力だけで全館空調しようとすると、建物内部で温度の対流が発生し、足元は冷え冷えなのに、上の方は生ぬるい暑さが残ってしまいます。

天井ファンなどで調整すると、家中が常に大きな風の中で暮らす事になります。

天井ファンは基本的に分速15m程度の微風でゆっくりと回すのが本来の使い方です。

ではどれだけの気密性能と断熱性能が必要でしょうか?

 

 

続きは次のブログで→【2】全館空調元年となるか?

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